改正建築基準法が施行されて、約1ヶ月。
当初は確認申請もスムーズに進んでいたが、詰まってきた感がある。今後、どのようになるか!?

駆け込み着工で申請が一時的に減少
ご存知の通り、
改正建築基準法が適用されるのは2025年4月1日以降に着工した建物です。このため、3月31日までに着工しようとする動きが多少、ありました。3月度の建築着工統計はまだ、発表されていませんが、
2月度は前年比プラス2.4%と増えました。物価高による消費者マインドの低下、継続的な住宅着工数の減少により、2024年はリーマンショック以来の80万戸割れとなっている中での増加です。
また、法施行直前に出された「またぎ物件」の取り扱いにより、着工出来なかった物件の再申請もありませんでした。
このため、
4月当初は申請数も多くなく、スムーズに流れていました。しかし、徐々に申請物件の数が溜まってきました。
構造審査は順調、省エネ審査で停滞
改正建築基準法で構造設計、構造審査に関わる所では構
造計算対象の拡大、審査省略特例(旧4号特例)の大幅縮小が行われました。
構造計算対象の拡大の影響は木造では数%程度であり、今までの構造審査担当者が十分に対応出来ています。 仕様規定で申請する範囲は意匠審査担当者が審査している審査機関が多いですが、申請図書の合理化?と言う実質、審査省略が続いています。定型な仕様表を提出することで構造図の添付が省略されます。また、壁量規定の強化などの改正も基となる必要壁量の審査も行われません。
確認審査機関の担当者も
「見るところがないので指摘もありませんよ」と言っている。
では何処で審査が詰まってきているかと言うと
省エネ審査です。これが全ての建物に実施されます。また、全建物の70%以上を占める木造住宅を中心とした旧4号建築物で行われていなかった構造審査も意匠審査担当者が実施している事も影響しています。
今後の動向は?
何処の審査機関のウェブサイトを見ても、大きく審査担当者の募集が出されています。申請数に対し、審査担当者の数が足りていないのは明らかです。
審査の混乱はこれから本格的に始まると思います。一般のニュースでも取り上げられた後は第二弾、三弾の審査の合理化???と言われる審査の簡略化(省略)が出されることでしょう。
いっそのこと再度、法施行を延期しては
過去にも閣議決定した4号特例廃止を無期限延期にしたこともあります。混乱があるようだったら、いっそのこと一旦中止にして、再度、延期にしてはどうだろうか。
構造設計に関する法改正の目的は以下の改善であったはずです。
・壁量が実態に合わなくなってきており、地震時に倒壊リスクがある。
・多数の住宅で不適切な設計・工事監理が行われ、構造強度不足が明らかになる事案が断続的に発生している。
しかし、“合理化?”と言う申請図書の省略、壁率の審査も行わないなど実質は変わっていないのです。中止、廃止にしても変わりません。
posted by 建築構造設計べんりねっと at 17:17|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
レポート