2019年11月22日

テレビ番組SASUKEのタワー、構造解析されていたんですね。

先日、JSCAのイベントに行った時のことです。過去、JSCA賞を受賞した構造設計作品などが展示されていましまが、その中で、SASUKE(サスケ)のタワーが!!!




TBSテレビで放送されている人気番組『SASUKE(サスケ)』のファイナルステージのあのタワーです。
全員ショット.jpg
足場材を組み立てただけかと思ったら、ちゃんと構造解析にて、安全性が確認されています。

まあ、高さは約25mなので、倒れたら、死にますしね。確率は低いかもしれませんが。

説明のパネルによると構造設計を行ったのは、楠本玄英構造設計事務所と言う事務所です。

でも、これを解析するのって、部材数も多く、かなり面倒です。

良くみると梅田スカイビルに似ているかも。

JSCA展示の写真を撮りたかったのですが、撮影NGだったので、残念ながら、ありません。
尚、期限付き建築物として計画されています。

他にも面白い構造物の構造設計を探してみたい!お台場のガンダムは誰が構造設計した?
基礎形式は?かなりの塔状比だが。
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2019年10月12日

実際にあった建築構造の笑えない話

私が聞いた過去に実際にあったことです。住宅メーカー、不動産会社の営業マンの笑えない営業トーク。
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平成27年、30年、免震装置、制振ダンパー性能偽装事件を受けて
「安心して下さい。弊社のマンションは、免震でも制振構造でもない耐震構造なので、地震に強いです。」

ん、耐震構造の方が強い?免震、制振より?


土石流被害のニュースを受けて
「土石流を受けても、建物が被害を受けないように1階には壁がない構造となっています。土石流が柱と柱の間を抜けていきますので安心です。」

ピロティになってるやんけ!土石流には強くなっても、地震に弱くなってる。






平成30年、大和ハウスの大臣認定不適合事件を受けて
「安心して、下さい!うちの建物は国土交通大臣ではなく、もっと厳しい民間会社の確認申請を受けてますから!」

大臣認定、性能評価の方が審査が厳しいと思うが。


平成27年、旭化成建材、杭施工データ偽装事件を受けて
客:「建物が沈んで傾いてるようなんだけど」
住宅メーカー営業マン:「確かに沈んでますね。でも、安心して下さい。ニュースになってる旭化成のような杭は打ってませんので」
客:「原因は?」
住宅メーカー営業マン:「悪いのは地盤ですね。」
客:「そうか、うちの土地の地盤が悪かったのか。」

そんな言い訳が通用するのか?悪いのは設計では。


平成23年、東日本大震災を受けて。東京、震度5
客:「建物にヒビが入ってるのだけど、原因はなにかしら?」
設計担当:「調べましたが、原因は地震ですね。でも、安心して下さい。直りますので。直ぐに見積りを持ってきます。」

そんな言い訳が通用するのか?地震で壊れないようにするのが設計では?震度5程度では。


平成17年、構造計算書偽造事件(耐震偽装事件)を受けて
「安心して、下さい!弊社の住宅は、構造計算をしていませんから、偽造はありますん。」

本当に笑えない。。。。




もっと、笑えない話。
友人:「中古マンションを買おうと思ってるのだけど。いわく付きのマンションで耐震強度が低いと言うらしいのだけど、大丈夫かな?」
私:「図面と計算書を見てみないと分からないけど、やめといたら。」


何らかの原因で耐震強度不足が発覚したが、取り壊しは逃れている。そんなマンションが流通しているらしい。

P投げ銭!
posted by 建築構造設計べんりねっと at 10:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年07月28日

建築倉庫ミュージアム『構造展 -構造家のデザインと思考』に行ってきました。

東京都品川区にある建築倉庫ミュージアムで開催されている『構造展 -構造家のデザインと思考』に行ってきました。

場所は東京モノレールまたはりんかい線の天王洲アイル駅から、徒歩5分の場所です。
チケットはネットでの事前申込制となっています。名前や住所などを入力し、申し込み。受付でバーコードを表示して、入場します。スマホでその場で手続きして、入場する事も可能です。

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詳細は以下のURLを参照
https://archi-depot.com/exhibition/structural_design


内容としては、日本の構造家50名の構造模型、接合部などの実物モックアップや構造計画のスケッチなどが展示されています。

作品としては内藤多仲(東京タワー)、坪井善勝(国立代々木競技場)の時代から、2017年構造デザイン賞の新豊洲ブリリアランニングスタジアム(萩生田秀之氏)、2018年構造デザイン賞の籤 -HIGO-(山脇克彦氏)など最近のものまであります。 もちろん、佐々木睦郎先生のせんだいメディアテークなども。

また、多数の構造家のインタビュー映像が流れています。今回の企画のために撮ったものと思います。

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これらの模型は今回の展示のために作成したものではなく、実際の計画の時に構造システムの検討を行うために作成されたもののようです。構造模型なので力の流れや構造計画が見えるものとなっているので、とても面白いです。もちろん、これらの建築作品は実在しているものであり、現地で建物を見る事は可能ですが、構造体は施工中でないと見れる部分が少ないので、構造設計作品を理解する上で、これらの模型は貴重です。

構造計画、構造システムを検討している時のスケッチや構造図などもなかなかい目にする事は少ないものです。これらには構造家の感性や思いが伝わってきます。

インタビュー映像の中で金箱先生が以下のような事を話していました。
「構造計画、構造システムを考えると言う事は試験の問題を考えるようなもの。そして、力学と言う普遍的なもので答えを解いていく。これが構造設計という行為。スマートな答えを導きだせるようにするためには問題(構造計画、構造システム)が大切。」

展示してあるスケッチからは、この問題(構造計画、構造システム)をどう作るかとが伝わってきます。


展示を見る時間としては1時間から2時間程度です。

10月14日(月・祝)まで開催されているようなので、構造設計者の方はぜひ、どうぞ!なお、会期中は出展構造家によるギャラリートーク、構造家×建築家をテーマにした様々なイベントも開催予定ですので、イベントに合わせて、行った方が良いと思います。






タグ:構造家
posted by 建築構造設計べんりねっと at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記