2022年10月02日

若手構造設計者よ、部下の育成が重要などと言わせるな!

『当社が事業を持続させるには成長するには若手構造設計者の育成が急務です。』

 このような事ばかり言っている人が居ますが、どうなんでしょうか?それより、売上・利益を上げる提案、取組みをしていますか?実績を上げていますか?



実績が上がらないことの言い訳でしかない!


 私には実績を上げられないことを若い部下のせいにしているだけにしか思えません。
「仕事を任せられる担当者が少ないのでこれ以上出来ません。」、「出来る担当者を付けてくれ。」などと。

 貴方はそんなに優れているの?そりゃ、30年のキャリアがある貴方は入社3年目の社員より仕事が出来るでしょう。でも、貴方の入社3年目と比較した時、どうなの?貴方もベテラン社員から仕事が出来ないと思われてたのでは。
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 自慢出来る実績がないので、自分より少しだけ、仕事が出来ない部下に対して、優越感を持ちたいだけでは。

「部下の育成が重要」などと上司、先輩に言わせないために


 まず、一級建築士は院生のうちに取得しましょう。
 業務と建築士対策を同時で行うのは大変なことです。多くの人は建築士試験のために会社の協力を得て、
この期間の業務、残業を減らします。これが「建築士の勉強のために早く帰ってしまうので仕事が進まない。」と上司、先輩の標的になるのです。

 このような事を言わせないためにも一級建築士は出来れば、院生のうちに取得しておきましょう。

 合格していないとしたら、受験は3年目に照準を合わせます。入社直後は仕事で覚えないとならない事が多数あります。この期間に業務に注力できない、技術力を向上できないのは自分にとっても損です。
 構造設計者で二級建築士の受験を行うのは論外、時間の無駄でしかありません。構造設計者には構造設計一級建築士が必須です。この受験資格には一級建築士が必要です。

 そして、20代のうちは自分の技術力、スキルを上げることに全力を注ぐことです。利益貢献などを考える事は不要です。

そのためには様々な構造設計に積極的にチャレンジする姿勢です。出来ないこと、間違っていることを指摘されることもあるでしょう。しかし、そんなことは気にする必要はありません。次に出来れば良いのです。

 本を読み、講習・セミナーを受けるだけでは技術力は身に付きません。

経営者は中間管理職の話を間に受けるな!


『当社が事業を持続させるには成長するには若手構造設計者の育成が急務です。』となどとばかり言っている中間管理職の話を間に受けてはいけません。

 若手社員がこのような事を聞いて、モチベーションが上がりますでしょうか。

 経営者であれば、目的は利潤を上げることです。学校ではないので育成が目的になってはなりません。
 目的とする売上・利益を明確にし、そのためにどれだけの人材が必要でどのように行動するのかを中間管理職に問いましょう。当然、現在の売上・利益を確保することが第一です。

 順番は「人材育成→設計受注→利益確保」ではありません。まずは多くの仕事を受注し、機会を与えることが人材育成になります。そして、これが次の受注、利益に繋がります。スパイラル的に継続することが重要です。


posted by 建築構造設計べんりねっと at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年08月29日

構造屋さんが一番使うソフトはメールソフト

 構造設計者が業務を行うには様々なPCソフトを使用します。一貫構造計算プログラム、CAD、オフィスソフト、その他構造計算プログラム。

 しかし、一番使っているのはメールソフトのような気がしてきました。




 今までであれば、電話で打合せをしていた事もメールによるやり取りを行うようになってきています。メールであれば相手の状況に関係なく、連絡することが出来ます。受け取る方も自分の都合に合わせ、確認することが出来、確かに便利であり、業務が中断されることもありません。


 会社内で隣どうしで座っている人がメールでやり取りしている事も良くあります。一言、声を掛ければ良いことを。上司が一方的に部下に指示を出すような内容の会議もメールに代わりました。また、その情報を必要としていない人にも報告、連絡の意味でccを設定するような事も多くなり、メールの件数が増えました。

 更に新型コロナウイルスにより、テレワークに変わったことでちょっとした業務の報告、連絡もメールになり、メールを送信、受信する数が膨大に増えました。

 気が付いてみると一日の多くの時間をメールの確認に使っている。これって、業務が効率化されているのでしょうか?生産性が上がっているのでしょうか?

 電話などで直接話すより、メールを書く方が確実に時間を要します。そして、結論が出るまでに対面よりも時間がかかります。
 メールが良いと言う人の意見の一つとして、打合せ内容の記録を残す事も出来、確実に伝達できることを上げます。確かに議事録になるのは有効です。しかし、それが確実に伝わったかどうかは別です。対面であれば相手の表情等で確認することが出来ますが、メールでは伝わっているのかどうか分かりません。全員に「確認しました。承知しました。」と返信を求める人も居ますが、これもメール件数が膨大になる要因です。


 メールばかり確認している仕事って、生産性が高いですか?メール件数が多い事を、自分が忙しい事のようにアピールする人が居ますが、自分は成果を上げていないと言っているようなものです。



posted by 建築構造設計べんりねっと at 08:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年03月27日

構造設計職、新入社員の皆さんへ

新入社員となりました皆様、ご就職おめでとうございます。
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 建築構造設計と言う職業を選んで頂いた事を大変嬉しく思っております。これから構造設計を仕事として行っていく皆さんへのアドセンスを送ります。




●構造力学ついて復習を!

 入社後、数日間は構造設計の実務ではなく、ビジネスマナーや会社、業務の概要などの研修を受けることになるのでしょう。覚える事がたくさんあって、大変かと思いますが、構造設計職の皆さんにまず、やって欲しいのは、構造力学の復習です。具体的には大学1年生で習った構造力学の教科書を見直し、完璧に理解して下さい。

 力学は構造設計の基本です。これを習得していないとこれからの仕事は出来ません。
 会社で先輩社員が構造設計を教えてくれると思いますが、やはり、構造設計の基礎となる構造力学を身に付けていない新入社員の面倒見る余裕はありません。しっかりと見直しておいて下さい。

建物をよく見るようにする

 図面上で見るだけでなく、実物を見ることは非常に重要です。
 会社で現場見学の機会を作ってくれる事もあるでしょうが、その時間だけでなく、多くの建物をよく見るように心掛けて下さい。
 有名な建築物を見に行くと言うことでなく、通勤途中、休日に出掛けた時でも建物を見ることはいくらでも出来ます。

 私達の専門である構造は建物が完成すると見えなくなってしまう部分がほとんどですが、鉄骨造であれば見える部分が多くあります。施工中の現場を除くことでも構造体を見ることは出来ます。どのような部材でどのような接合、架構になっているか注意してみるようにしましょう。

 また、私達、構造設計者は構造計算で安全性を確認すれば良いだけでなく、仕上げとの取合いを考え、構造躯体の納まりを決める必要があります。仕上げの種類、仕上げの納まりを見ることも構造設計の勉強になるのです。



資格取得を早めに!

 構造設計を行うには資格が必要です。構造設計一級建築士でないと小さい建物しか設計出来ないのです。そのためにはまず、一級建築士の取得です。昨年度より受験資格に実務経験が不要になり、すぐに受けられるようになりました。早めに取得するようにしましょう。
 構造設計について覚えること、学ぶべきことがたくさんあります。建築士の勉強にいつまでも時間を割いている暇はありません。
 はっきり言って、資格取得は難しくありません。その時に勉強したか、しないかです。つまり、構造設計をやる気があるのか、ないのかと言うことになるのです。

自分で考える、調べる癖をつける

 以下のリンク先に構造設計の新入社員におすすめの書籍を紹介しています。構造設計業務を行う上で最も良く読まれている書籍です。

令和3年度 構造設計新入社員必携!この5冊

 皆さんが入社する会社、事務所にも一冊ずつは必ずあるでしょう。しかし、新入社員のあなたが独占するのも気が引けると思います。コロナ禍、在宅で勤務する時は会社にある書籍を見れません。是非、ご自身で購入して下さい。

 これからは在宅勤務が続くのでしょう。会社で先輩社員が丁寧に教えてくれる環境が少なくなります。自分で調べる、考える、学ぶ癖を着けないと技術力は身に付けられない時代になるのです。





posted by 建築構造設計べんりねっと at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記