2020年04月23日

建築構造の名門、日大理工学部を徹底研究C〜日大理工の歴史から探る

 日大理工の謎を究明するために日本大学理工学部建築学科の歴史を調べてみます。




日本の建築構造学の基礎を築いた佐野利器先生が初代校長
 日本大学理工学部建築学科はその前身となる日本大学高等工学校として、1920年の創設され、100年の歴史があります。初代校長は佐野利器(さの としかた)先生です。
佐野利器.jpg
 佐野利器は、1915年に「家屋耐震構造論」を著し、日本の建築構造学の基礎を築いた、当時世界初の試みとして建築構造の耐震理論構築した評されています。

 佐野利器は1911年、留学先のドイツから「建築学会雑誌」に投稿し、「之(建築家)を大別したならば、
美術を主とする建築家(芸術家と名づけん)と科学を主とする建築家 (技術者)の二つとなすことができよう」そして、「日本の建築家は主として須く科学を基本とせる技術家であることは明瞭である」と断言した人であり、建築構造に力を入れた教育をしたのでしょう。

 また、教授、講師には内田祥三(東京大学安田講堂)、武藤清(霞が関ビル)、二見秀雄、谷口吉郎、高橋貞太郎など、当時の新進気鋭の構造技術者が揃っており、この方々に学びたいと思う学生も多く集まったのでしょう。

≪参考≫「日本大学理工学部、85年の大学史」より

構造の日大、キーパーソンは坪井善勝先生、斎藤公男先生。OBの支援
 大学を選ぶ基準としては一番多いのは、「少しでも良い(偏差値の高い)大学に行きたい。」という事でしょう。もう一つは「これを学びたい。この先生に学びたい。」でしょう。

 日大理工出身の有名な構造設計者、構造家の経歴を調べてみました。




斎藤公男(1961年卒業):坪井善勝研究室→日本大学

播繁(1963年卒業):坪井善勝研究室→鹿島建設

中田捷夫(1964年卒業):坪井善勝研究室→建築工学研究会

金田勝徳(1968年卒業)→TIS&Partners(今川憲英)

今川憲英(1969年卒業):坪井善勝研究室構造設計集団SDG(渡辺邦夫)

徐光(1990年卒業):斉藤公男研究室構造設計集団SDG(渡辺邦夫)

与那嶺仁志(1994年卒業)→構造計画プラス・ワン(金田勝徳)

多田脩二(1995年卒業):斉藤公男研究室→佐々木睦朗構造計画研究所

 ここでキーパーソンにあるのはシェル構造研究の第一人者である坪井先生と張弦梁構造設計の第一人者である斎藤先生です。
この先生に学びたいとの思いから、日大理工に入学した人も多いのでしょう。

 また、経歴を見ると日大OBの事務所で修行を積み、独立して方も多くいます。このようにOBの支援も多いのでしょう。
posted by 建築構造設計べんりねっと at 06:47| Comment(0) | TrackBack(0) | レポート
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