2020年01月22日

構造設計者採用(中途)、面接でチェックするポイント!

慢性的な人手不足、高齢化が進む構造設計業界。優秀で即戦力となる人材が欲しいのは、会社の大小問わず、望んでいることです。構造設計事務所から、大手ゼネコンまで。

私の会社でも会社のホームページ、各種求人媒体(有料)、人材紹介(有料)、その他で常に構造設計者は募集しており、中途社員の採用面接も随時、行っています。

●構造設計の実務経験3年以上
●一級建築士必須
●構造設計一級建築士、尚可





しかし、中には「本当に構造設計やってたの?」と言う人も居る。

入社して、構造設計をさせてみたら、簡単な部材設計も出来ない。
実務経歴に中高層のRC物件もたくさんあったが。。。

えっ、設計の補助だけで自分一人で構造設計したことはない?

なんて事にならないように私なりの採用、面接時のチェックポイントをお伝えします。
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まずは履歴書、実務経歴書のチェックです。
@業務経歴を確認する。
耐震診断しかやったことがないのは、△
ハウスメーカーで定型建物の構造設計のみは、×

耐震診断も大切な仕事ですが、それしか遣った事がないとの構造技術者は、新築建物の対応が出来ないと言う人も居ます。
また、ハウスメーカーの構造設計部署に居たが、定型の企画建物の構造設計を専用の計算プログラムに入力していただけとの人も居る。

A構造設計業務のブランクを確認する。
3年以上のブランクがある人は△

地方に居て、構造設計職がなかったとなら、別ですが都市圏で3年以上のブランクがあると言うことは、構造設計に対しての情熱がないと言うことです。

このような理由なので、結婚・出産・子育てなどでブランクがある女性は別です。


B資格を確認する。
40歳以上で構造設計一級建築士がない人は×

一級建築士は建築業界で転職するなら、必要最低限の資格であり、資格学校に通えば、誰でも合格出来ます。

構造設計一級建築士も構造設計に携わっていれば、難しい資格ではありません。40歳を過ぎても、資格取得が出来ていないと厳しいです。

C前職を確認する。
構造設計事務所の経歴が一社で一年以内に退職している。×

大手ゼネコンや大手ハウスメーカーであれば、優秀な人材でなくても雇う体力があります。様々な部署もあります。
しかし、構造設計事務所だと「構造設計が出来ない」では、そこには居られません。 また、容赦なく退職勧告(らしきもの)もあります。

数社の構造設計事務所を渡っての一年で退職なら、まだ、良いのですが、初めての一社で一年以内に退職と言うのは適性がなかったと判断された可能性が高いです。

書類では、その人の本当の実力を判断するのは難しいので重要なのは面接です。

D直近に設計した建物の構造設計内容をヒアリングする。
建物規模、架構形式、設計ルート、使用プログラム、使用材料、基礎形式、申請した適判機関など。自分で設計していれば、このくらいは、すらすら答えられるはずです。

E最近、設計基準について意見を求める。
設計に対する考え方を聞きたいとし、最近、改定された設計基準について、どう考えるか、聞いてみます。
今であれば、2018年RC規準の改訂内容について、意見を求めてみる。
現役の構造設計者であれば、内容程度は把握しているはず。

そして、最後に筆記試験を行いましょう。
簡単な応力計算、断面算定。そして、構造一級の修了考査問題を何問か、拝借。





採用する方も採用される方法も生活、人生がかかっています。失礼とは思わずにしっかりと確認することです。
少なくとも学歴や前職の会社の大小などにとらわれないことが必要です。


尚、「建築構造設計べんりねっと」でも求人情報ページがあります。

http://arc-structure.sakura.ne.jp/job.htm

掲載は無料(自由)なので、企業様、設計事務所はぜひ、どうぞ!
posted by 建築構造設計べんりねっと at 07:32| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム
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