「Googleで、“構造設計”で検索すると関連キーワードでこんな検索ワードが出てきます。
構造設計がつらいと思ってる人が多いと言うことだ。」
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関連キーワードとは、Google先生が「こんなキーワードで検索してる人が多いですよ!あなたもどうですか?」と自動的に教えてくれるもの。

つまり、
構造設計は、つらい
と思っている人が多いと言うこと。
本当だろうか?
私なりに構造設計がつらい状況を考えてみる。
@構造計算を間違えた。。。
どの段階で間違えたかにもよりますが、施工済みの段階で発覚した場合は最悪です。耐震強度不足の建物になってしまいます。その前の段階でも、後から数量が増えるとなると金額が上がったと責められます。
これはつらい。しかし、どんな仕事でも失敗はある。
A構造計算が難しい?構造設計が終わらない。
私も若かりし頃、よくありました。保有耐力が納まらず、徹夜で遣ってるうちに断面、配筋は、めちゃくちゃ。
「これじゃダメだ。」とやり直す。頭も朦朧として、同じことの繰り返し。
確かに構造設計は簡単ではないと思いますが、他のエンジニアと比べ、特別だとは思わない。
では、構造設計の何がつらい?
B納期に追われる。。。
無理な納期を押し付けられ、「いつ、終わりますか?早く出来ませんか?」との催促の電話。。。
無理を言う人もどの業界にもいるが、構造特有のものもある。
当たり前だが、構造設計は意匠図がないと始められない。終わるのは意匠設計よりも後になる。にも係わらず、同時に終わるくらいに思われ、遅れていると催促される。理不尽。
C無理なコストダウンを要求される。
だいたい、建築では想定の予算をオーバーするもの。予算内で納めるためにコストダウンの検討が始まる。床(面積)を減らす訳にはいかない、目に見える仕上げのグレードを下げたくないので、目に見えない部分の構造が狙われる。
根拠なく、「構造が高いのでコストダウンをして下さい。」、「こだわりで決めてる部分を無くして、必要最低限の構造にして下さい。」と言ってくる。
は?こだわりでない。必要だから、このようにしている。
こんな事を言われるとイラッとを通り越えて、悲しくなる。
D技術力が適正に評価されない。
建築構造は他の工業製品と比べ、大地震が来ないとその性能が分からない。
確率的には、一度もその性能を発揮することなく、寿命を迎える建物がほとんどである。
もちろん、災害はないに越したことはないが、技術者としての寂しさも感じる。
我々、普通の構造設計者が他の構造設計者と比較して、一般の人から、評価される基準は何か?
ある建物形状に対して、構造設計者Aは出来ないと言っている、構造設計者Bは出来ると言っている。
出来る構造設計者と思われるのはBである事が多いのが実状である。必要な検討を行っていないため、OKとなっている場合でも。しかし、結果は大地震が来ないと分からない。まあ、ほんの一部の構造設計者であるが。
私が構造設計がつらいと考えるのは、このB〜Dの三つが思い付く。
しかし、自分の廻りを見て、構造設計を辞めた人は居ない。他の業種から転職して、直ぐに辞めた人は居るが。
やっぱり、つらい事はあってもやりがいがある仕事、楽しい仕事だからと思いますよ。
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