2019年11月01日

構造の経済設計「柱1本の値段」※おまけ

構造の経済設計手法とは違いますが、柱部分(面積)の不動産価値について、考えてみます。

例えば、1m×1mの柱が部屋の中に1本増えると部屋の有効な面積は1u減ることになります。もちろん、部屋の専有面積は壁芯で算定されますが、不動産屋さんも馬鹿ではないので、有効な面積で不動産価値が評価されます。

神奈川県横浜市の以下のマンションで考えてみます。
専有面積:71u、販売価格:4,500万円
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現状、柱は部屋の四隅のみですが、Y方向の中央に各スパン1本ずつの1m×1m(面積:1u)の柱が必要になったとすると部屋の有効な面積は1.4%減る事になります。一部屋当たり63万円の価値が下がります。
1.0-70u/71u=1.4%
4,500万円×1.4%=63万円

つまり、売上が1.4%減る事になるので、同じ利益を上げるには、その分、コスト(原価)が下がらないとなりません。面積当たりにすると約9,000円/u(30,000円/坪)です。

前回、躯体(上部構造)の価格(原価)が約170,000円/坪と説明しましたので、約18%の原価削減が必要です。





構造で柱を追加する事でコストが下がっても、躯体費を18%も下げることは困難です。

東京都新宿区のオフィスビルで同じ計算をしてみます。月額の賃料は30,000円/坪程度です。
上記のマンションと同じ広さを考えると月当たり約64万円です。30年間の運用を考えると2億3,000万円です。この1.4%とすると320万円(150,000円/坪)

骨(構造)を全部無くせのレベルです。

もちろん、構造が安全であることが大前提であり、構造を成立させるために柱の追加が必要であれば、構造設計者は自信を持って、程度すべきです。
ですが、柱1本分には、これだけの価値がある事を構造設計者は認識すべきです。もちろん、そうならないように意匠設計者も考え、プランを作るべきです。

なんか、不動産屋さんだけが喜ぶ内容でしたね。


P投げ銭!
posted by 建築構造設計べんりねっと at 07:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済設計手法
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