2019年08月12日

“建築ではなく建物”の構造設計をしてますが、何か?渡辺〇夫さん。

 品川区で開催されている建築構造のイベントで流されているインタビュー映像で某有名構造家の渡辺〇夫氏が以下のような事を語っていました。

構造設計者には、建築の構造設計をする人とただの建物(不動産屋的な)を構造設計するだけの二種類がいる。構造家は不動産屋的な仕事はしない。
構造設計業界は二重構造となっている。これは問題である。この問題を誰も取り上げない。


 氏によると収益性を第一にマンションやテナントビルの構造設計は不動産屋的な仕事で芸術性の優れたものを“建築”と呼ぶのだろう。
 氏からすると私も『不動産屋的なただの建物』の構造設計をする構造設計者だ。マンションの構造設計をして何が悪い、デザイン性はそれほど高くなくとも居住のためのスペースを安価に求めたいと思う人はたくさんいる。その人達のために構造設計を仕事として、行っている自分を不幸だとも思った事はない。
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 この発言の真意は判らないが、気分は良くない。

 私の家の近くに某有名建築家が設計した公共施設(建て替え工事)がある。奇抜なデザインであり、オープン当初は国内だけでなく、海外からも視察で多く建築関係者が来ていた。構造形式も複雑であり、構造技術者には面白いものである。

 しかし、住民の評価は高くない。「使えるスペースが狭くなった。階段が急であり、子供に優しくない。税金を使って、あんなものを。。。」

 私は芸術性の高い建築よりも利用者が喜んでくれる建物の構造設計をしたい。




posted by 建築構造設計べんりねっと at 08:54| Comment(1) | TrackBack(0) | コラム
この記事へのコメント
二重構造の何が問題とおっしゃられていたのか気になります^^;
Posted by 読者 at 2019年08月12日 14:45
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