2019年03月04日

構造図、その寸法の表記は意味がある?

最近、若い設計者の図面の書き方で気になる事があります。寸法、寸法線の書き方です。

もちろん、CADで図面を書くので寸法コマンドで表記したい点をクリックすれば、自動的に寸法、寸法線、合計の寸法も書けます。

その中で、「この寸法を表記する意味がある?何に使うの?何を伝えたいの?」と言う寸法線がたくさんあります。

なんとなく、節点をポチポチとクリックして、寸法線を書いていませんか?
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それを指摘するとプライドの高い若手設計者は苦しい言い訳を。。。

設計図(構造図)か施工図なのかにも、よって、寸法の書き方も違いますが、私が習った書き方のポイント。

●施工図の場合
・現場で墨だしをする時を考えて表記。(親墨、返り墨)
・現場で計算しないで済む寸法の書き方
(デスクではなく現場で計算すると間違い易い。)
・納まりが意識出来る寸法の書き方


さて、構造図は?現場は構造図のみを見て、作るわけではなく、施工図を作ります。




●構造図の場合
・設計意図を伝える寸法を書く。
(施工者に守ってもらいたい寸法は?構造設計意図は?)
・施工者の裁量で決めてもらう寸法は書かない。(施工精度に関わる部分など)

若手構造設計者の皆さん、寸法線にこだわってますか?

私は、構造設計とは構造計算する事ではなく、構造図を作る事と思ってます。構造計算は構造図を作るためのプロセスです。

構造図に拘って欲しいと思います。
posted by 建築構造設計べんりねっと at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム
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