2018年12月24日

構造設計一級建築士の合格率の推移と分析

12月21日、平成30年度の構造設計一級建築士の合格発表が行われました。今年の合格率(修了率)は40.4%と過去最高となりました。

以下に今までの合格率の推移を表します。
合格率の推移.png

今年の合格率を押し上げたのは申込区分U(法適合確認のみ)、申込区分V(構造設計のみ)の再受講者の合格率がそれぞれ、82.4% 、60.5%と上がったのも影響しています。
全体的に見ても合格率は上昇傾向です。構造設計者のレベルも上昇傾向なのでしょうか?

さて、この上昇傾向の要因としては、受験対策が確立されてきた事もあると思います。制度開始当初は対策講座等は皆無でしたが、今では日建学院、総合資格などで対策講座が行なわれ、問題も配布されるようになりました。
一級建築士は受験対策が完全に確立されています。

これら建築士資格には、実務経験が必要とされています。しかし、どうでしょうか?

仕事で建築設計の多くの実務能力を身につけるよりも残業もせずに資格学校に通っている人の方が早く合格しているのではないかと思います。特に若い設計者が就職して数年は実務能力を身につける事よりも建築士試験対策に多くの時間を割いている事が気になります。






12月8日、建築士試験の受験資格を見直す改正建築士法が参院本会議で可決、成立しました。受験要件である実務経験を建築士の免許登録時の要件に改められ、建築士試験の受験機会の前倒しが可能になりました。

これは実務能力を軽視する、そして、建築士制度をダメにしてしまう流れに繋がらないか心配です。

設計の実務能力を適正に評価できる試験制度が出来れば良いのですが、試験には多くの手間がかかり、現実的ではありません。



今後、JSCAの建築構造士が構造設計一級建築士を超える上位資格になってしまうかもしれません。


posted by 建築構造設計べんりねっと at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | レポート
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