偏心率がNG!
平屋建てで間崩れもないので入力は簡単です。もちろん、建築主は磯野浪平様。


入力が完了し、計算を流してみたら、偏心率がNG!水平構面がアウト!のメッセージが。


Y方向偏心率が0.474となっており、このままでは建築基準法上、木造は不可となってしまいます。西側に耐力壁が偏在していることの影響です。水平構面がアウトになっているのも、この耐力壁の影響です。
まずは偏心率と水平構面の調整を行うこととします。
プランの改善提案を行う。
壁量については十分に余裕があるので西側外壁の合板耐力壁を一部、耐力に見込まないとの方法もありますが、数字のお遊びになってしまうので別の方法を考えます。重心位置は建物形状に依存するため、調整は出来ません。となると建物東側に耐力壁を増やすしかありませんが、全体的に壁量が増え、不経済です。
そこで以下の提案を行い、改善を行う事とします。
・浴室の北側の開口を西側に移動する。
この部分の開口は台所の勝手口の隣にあります。この勝手口は三河屋のサブちゃんも利用するのです。ワカメちゃんがお風呂に入っている時に覗かれてしまう恐れがあります。意匠的にも浴室の開口は西側にあった方が良いでしょう。
・トイレに開口を追加する。
トイレも換気のための開口があった方が良いでしょう。
結果はY方向偏心率が0.299とギリギリですがクリアしました。水平構面についてはまだ、Y方向がアウトです。また、北面に耐力壁を増やしたことでX方向もアウトになってしまいました。
これは内部に耐力壁を追加し、調整する事とします。

磯野家、上部構造設計完了!
残りはKIZUKURIの自動計算で構造計算完了です。
【屋根伏図】

【梁伏図】

※梁幅は105mm
柱は全て105×105(ホワイトウッド集成材 E95-F315)、金物はコチラになります。
これで上部構造の設計が完了です。必要な耐震性に対し、1.4倍の余裕がありますので、これでサザエさん一家も安心です。
