2020年03月16日

RC柱頭配筋の不思議B〜柱主筋の定着は必要?

 最上階の柱頭のみではなく、RC部材の仕口部は鉄筋により、緊結、一体化しないとならない。柱の最上階の柱頭については柱主筋が抜け出ないようにL2の定着長を確保しなければならない。

 柱主筋の定着について、考えてみる。
昔は柱主筋の定着長に関する基準はなかった。
 「昔は、こうだった。」だから、不要と言う訳ではありませんが、昔は柱主筋のL2定着との基準はありませんでした。柱主筋L2定着の基準は日本建築学会「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」2003年版からです。東京都建築士事務所協会等の配筋標準図等でも柱主筋L2定着の記載はありませんでした。
 RC規準における付着、定着に関する基準が改定された事を受け、配筋指針も改定されました。現行の配筋指針2010年版においても同様の基準です。
 今、考えれば、この基準が無かった事は指針、標準図の不備としか思えません。




カゴ筋納まりは柱主筋の定着は不要?
 2003年以降の配筋指針では最上階柱頭の納まりは柱主筋を梁にL2定着、L2定着確保のために柱を立上る、カゴ筋納まりの3通りがありますが、この3通りの使い分けを考えると以下のように読めます。

・基本は柱主筋を梁にL2定着(又はフック付きL2h定着)
・定着長が確保できない場合は柱立上げ又はカゴ筋納まり
※カゴ筋納まりには柱主筋の定着長に関する記載はない。

カゴ筋納まりは柱主筋の定着は不要?

 梁せい、柱幅、柱主筋の種類にも寄りますが、考えなくとも良いはいかないでしょう。この件についてはRC規準2010年版のQ&Aに記載されており、カゴ筋納まりについても柱主筋の定着は必要です。
 どこの長さで定着長を考えるかですが、まあ、直線L2hが確保出来れば、問題はないと考えます。
隅柱では柱主筋の定着は不要?
 隅柱におけるL型接合部においては梁の主筋を立ち下げた部分で定着長L2を確保する事となっています。この部分においても柱主筋の定着は必要でしょうか?
L型接合部.png
 柱主筋の定着が必要な理由は柱と梁を一体化する、柱主筋が抜け出ないようにする事です。梁の定着長を
L1とし、重ね継手とすれば柱主筋の梁への定着長は不要と考えます。
最上階柱梁仕口部における無筋部分の問題について
 最上階柱の柱頭部における配筋の問題点として、柱主筋をフック付きとした場合、柱主筋が梁上端筋の下で
止まる事により、無筋状態の部分が発生する事です。
 これは仕方ない部分もあるかも知れませんが、胸を張って、問題ないとは言えない。やはり、カゴ筋や日本建設業連合会の標準図にある柱内拘束筋などが望ましいでしょう。




posted by 建築構造設計べんりねっと at 07:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造設計メモ