2020年02月25日

スマホで一貫構造計算をする時代もすぐ、そこに...

 スマートフォンが世に出た時、また、ストラクチャー社から、RCチャートのスマホアプリ「スマホで構造計算」が出された時、皆さんはどのような使い方を想像しただろうか?

 私を含め、40代以上の人は「現場や打合せ先でちょっとした計算が出来る」ではないだろうか。スマホはモバイル端末であるから、事務所の外で使うものと考える。




 しかし、最近の若い人を見ていると我々とは違った認識のようだ。私が事務所で見た若い構造設計者の様子。
・社内で打合せ中、調べものがあるとスマホをさっと出し、検索する。
・部材の当たりをつけるためにちょっとした計算をする時、電卓をたたくのではなく、「スマホで構造計算」で計算してる。


 デスクでパソコンが目の前にあるのに。

 聞くと「スマホの方が速いですから」と言う。

 彼らにはスマホはもはや、モバイルではなく、パソコンの代わりのようだ。端末が小さいことも気にならない。一貫構造計算もスマホアプリがないから、パソコンを使っている。

 きっと、スマホ対応の一貫構造計算プログラムが出来たら、若い構造設計者に爆発的に売れるだろう。

【スマホで使える便利ツール】
※以下のサイトはスマホのみアクセスが出来ます。

建築構造設計おススメのアプリ!
建築構造設計の実務で使えるスマホアプリを紹介しています!

建築構造計算ポケットブック
構造計算に必要な情報をスマホ版のポケットブックとして、掲載しています。
配筋標準図は便利です!
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posted by 建築構造設計べんりねっと at 07:26| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム

2020年02月17日

構造設計者が知らない構造種別(RC、鉄骨、木造)の決め方の真実

 構造設計で最も重要なのは構造計画。まず、「構造種別をどうするか」でしょう。RCにするか、鉄骨、木造か。次に耐震等級、劣化等級などの設計クライテリアです。

 構造設計者の皆さんは構造種別をどのように決めているでしょうか?

 【コスト】
安い ←  → 高い
木造  鉄骨 RC
低い ←  → 高い
 【構造性能】


「構造設計の依頼があった時には既に決まっている?」まあ、それが実態でしょう。

 構造種別(RC、鉄骨、木造)の決め方の真実を解説します。
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法定耐用年数が重要!
 構造種別の決め方に最も影響を与えるのが、法定耐用年数です。

軽量鉄骨造      19年
木造         22年
鉄骨造        34年
鉄筋コンクリート造  47年


「木造住宅の寿命は22年?30年ローンを組んだのに。。。」と言う事ではなくて、法定耐用年数とは税務上の減価償却期間を決めるための耐用年数です。

 減価償却とは、建物の取得費用を経費として計上する計算方法です。取得費用を耐用年数により、分割して、毎年の経費とします。

構造種別でローンの支払いが変わる
 住宅ローンの返済期間は建物の耐用年数で変わります。耐用年数(寿命)が長い構造ほど、長い期間の借入が出来ます。金融機関も資産としての価値が長い建物ほど貸倒れリスクが少なくなるからです。

戸建住宅(30坪)で比較してみます。※金利0.988%、元利均等返済で計算
楽天銀行住宅ローンシュミレーションより

木造1650万円(55万円/坪)
 返済期間:22年
 返済金額:69,564円/月

鉄骨2100万円(70万円/坪)
 返済期間:34年
 返済金額:60,619円/月

 鉄骨造の方が月々の返済金額が少なくなります。

 月々の返済を少なくしたい人には耐用年数が長い構造種別がオススメです。
もちろん、支払い総額は増えますが。

構造種別で固定資産税が変わる
 法定耐用年数は固定資産税にも係わります。法定耐用年数になると建物の税務上の評価額ゼロになり、建物の固定資産税はなくなります。
 法定耐用年数が低い構造種別ほど、固定資産税が少なくて済みます。

構造種別で企業の利益が変わる
 企業が建物を建てる事を考えます。
 企業の目的は、より多くの利益を上げること。そして、利益に対して、法人税がかかります。

「最終利益=売上−経費−税金」です。

 税金が少なければ利益が増えます。税金は(売上−経費)×税率です。経費を多く出来れば、税金が少なくて済みます。
 建物を建てた費用は、減価償却として法定耐用年数に応じ、経費として計上出来ます。その年の経費が多いほど、税金が少なくなり、最終利益が増えます。

 例を上げます。10億円の建物を作りました。

(RCの場合)
 毎年の減価償却費(経費)は10億円/47年=約2100万円

(今、話題の木造CLTの場合)
 毎年の減価償却費(経費)は10億円/22年=約4500万円

 税率20%とすると毎年480万円の利益が変わることになります。
 当然ですが、事業でそれ以上の利益が出ている場合に有効です。






 これは我々、サラリーマンが不動産投資をした場合にも適用されます。
 (家賃−ローン返済)が実際に入ってくるお金ですが、減価償却費の方が大きければ税金は不要です。これは会社の給与所得とも合算出来ます。減価償却費が収入を越えた場合、会社の給与の所得税もなくなります。





設計クライテリアも。。。
 耐久性能を表す劣化等級もローンの借入期間に係わります。木造から鉄骨造にするより、劣化等級を上げる仕様にした方がコストが低いのであれば、この選択も有効です。

 耐震性能は地震保険の金額に係わります。免震構造、耐震等級3は地震保険料が50%オフです。地震保険の割引金額よりも免震費用が安ければ、タダで免震構造に出来るようなものです。
 
 構造種別により、火災保険料も変わります。


まとめ

・月々の住宅ローン返済を少なくしたい人は木造よりも鉄骨造がオススメ!
・儲かってる企業はRCよりも鉄骨造がオススメ!更に木造(CLT)



 
 こんな提案が出来る構造設計者も頼られると思います。ぜひ、覚えておいて下さい。



posted by 建築構造設計べんりねっと at 09:18| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム

2020年02月14日

建築設計業界へのコワーキング導入

 最近、コワーキングスペースなるものが増えている。ようは1日2000円とかを払って使用するレンタルオフィス、レンタルスペースのようなものだ。
Wi-Fiやプリンターが使えるサービスもある。
コワーキング.jpg
誰がこんな所を使うのだろう?
 テレワーク?外出先でちょっと仕事するなら、ドトールで十分。わざわざ、お金を払うより、事務所に戻れば済むこと。
そもそも、コワーキングって、なに?
Wikipediaで調べてみると、
コワーキング(Coworking)とは、事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルを指す。一般的なオフィス環境とは異なり、コワーキングを行う人々は同一の団体には雇われていないことが多い。通常、在宅勤務を行う専門職従事者や起業家、フリーランス、出張が多い職に就く者など、比較的孤立した環境で働くことになる人が興味を持つことが多い。


 コワーキングは独立して働きつつも価値観を共有する参加者同士のグループ内で社交や懇親が図れる働き方であり、コスト削減や利便性といったメリットだけではなく、才能ある他の分野の人たちと刺激し合い、仕事上での相乗効果が期待できるという面も持つようです。

 なるほど、共有スペースで生まれる交流により、情報交換や協働などの相乗効果が期待できると言うメリットがあるのですね。
建築専門のコワーキングスペースが出来たら、良いのに
 でも、全く関係ない業種の人ばかりでは効果も少ない。建築専門のコワーキングスペースが出来たら、良いかもしれない。
 意匠、構造、設備のそれぞれの設計者がいる。お互いに相談し、協働する。気があった人に仕事を頼む。SNSなど、ネット上で出来ないことでもないですが、やっぱり、実際に接することの効果は大きいでしょう。

構造設計一級建築士の勉強にも使える。
 ネットで調べたら、法人がテレワークで利用したり、受験勉強などにも使われているらしい。

 構造設計一級建築士の資格取得勉強にも使えそうだ。家族が居たりすると家では勉強に集中できない。ドトールに3時間も居るわけにもいかない。

都内ではどこにコワーキングスペースがある?




「ビズコンフォート」はコワーキングを専門に展開している会社です。都内だけでも30箇所以上のコワーキングスペースがあります。月額2000円からと格安。


レンタルオフィスの大手「リージャス」です。こちらも多くのコワーキングスペースを展開しています。
posted by 建築構造設計べんりねっと at 08:08| Comment(0) | TrackBack(0) | レポート