2019年12月30日

構造設計、2019年を振り返る。

2019年も終わりです。構造設計者の皆さんにとっては、どのような年だったでしょうか。
2019年の構造設計業界を振り返ってみたいと思います。



1月15日 積雪荷重の強化に関する告示施行
http://arc-structure.sakura.ne.jp/minutes/sub0453.htm#article1
2019年、構造に関する建築基準法改正は、この一件でした。公示されてから、施行までの期間が十分にありましたので、特に混乱もありませんでした。

4月18日、大和ハウス、型式適合認定違反
http://arc-structure.sakura.ne.jp/minutes/sub0455.htm#article2
レオパレスに続き、大和ハウスでも不祥事が起きました。この件により、工事監理について、強化される事となりました。

5月27日、「(東京都)建築構造設計指針」改定
http://arc-structure.sakura.ne.jp/minutes/sub0456.htm#article3
(東京都)建築構造設計指針が2019年版として、改定されました。しかし、位置づけは変わらず。

6月19日、構造設計系ユーチューバー現る!
http://arc-structure.sakura.ne.jp/interview01.htm
動画サイトYouTubeで構造設計系のチャンネルが開始しました。その正体は26歳の女性建築士たぬきさん。
建築構造設計べんりねっとでもインタビューさせて頂きました。


7月20日、『構造展 -構造家のデザインと思考』が開催されました。
http://arc-structure-forme.sblo.jp/article/186338191.html
日本を支えている構造家の図面、構造模型、接合部などの実物モックアップや構造計画のスケッチなどを文化財として保存しようとの活動があり、建築倉庫で構造展として、公開されました。日本では初の試みです。
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10月12日、台風19号が東日本の各地で被害をもたらす
http://arc-structure.sakura.ne.jp/minutes/sub0459.htm#article4
台風19号を始めとし、2019年は台風による大きな被害が発生しました。千葉ではゴルフ練習場の鉄柱が倒壊する被害が発生しました。

11月30日、新国立競技場、竣工
http://arc-structure-data.sblo.jp/article/186705465.html
来年のオリンピックに向けて、新国立競技場を始めとする様々なオリンピック施設が完成しました。

さて、来年はどのような年になるのでしょうか。何よりも我々、構造設計者が作った構造物がその性能を発揮することなく、災害が起きない事が一番です。

では、良いお年を!

posted by 建築構造設計べんりねっと at 19:04| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム

2019年12月22日

平成で最も売れた建築構造関連書籍

平成が終わり、令和元年も終わろうとしています。建築構造設計べんりねっとでは、建築構造関連書籍の紹介をしていますが、平成の時代で最も売れた建築構造関連書籍ベスト10を紹介します。

※発売日は最終版の日付を記載しています。





第10位 構造計算適合性判定を踏まえた建築物の構造設計実務のポイント


日本建築センター建築物の構造設計実務のポイント編集グループ/編集
出版社名:日本建築センター
発売日 :2016年02月
販売価格: 3,500円 (税込:3,850円)

 やはり、日本建築センターから出されている事で他の適判事例とは書籍の権威が違う。構造計算適合性判定は関係なく、建築物の構造設計実務のポイントとしての位置づけとなっています。
 

第9位 建築物の構造関係技術基準解説書


国土交通省国土技術政策総合研究所/監修 建築研究所/監修 建築行政情報センター/編集 日本建築防災協会/編集
出版社名:全国官報販売協同組合
発売日 :2015年06月
販売価格:8,000円 (税込:8,800円)

 旧センター指針です。1994年(平成6年)に「建築物の構造規定」との名前になり、1997年(平成9年)に改定、2001年(平成13年)からは現在の「建築物の構造関係技術基準解説書」との名前になっています。
その後、2007年(平成19年)、2015年(平成27年)に改定されています。構造設計一級建築士のサブテキストに指定されている事からも全ての構造設計者が所有していると言っても良い基準書です。


第8位 RC建築構造の設計 JSCA版


日本建築構造技術者協会/編
出版社名:オーム社
発売日 :2019年02月
販売価格:6,500円 (税込:7,150円)

2010年(平成22年)に第1版が出版され、RC編は現在、第2版です。他にもS造編や木造編も人気です。構造設計の参考書として、多くの構造設計者が読んでいます。「JSCAの本に書いてある。」で妥当性も十分に通じます。


第7位 冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル


日本建築センター/編
出版社名:日本建築センタ―
発売日 :2018年02月
販売価格:5,500円 (税込:6,050円)

1996年(平成8年)に発行され、現在は2018年版です。鉄骨造では、ほぼ用いられる冷間成形角形鋼管柱を使った構造物の設計基準です。その内容の殆どは技術基準解説書にも取り入れられています。


第6位 鉄筋コンクリート造建築物における構造スリット設計指針


日本建築構造技術者協会/編
出版社名:技報堂出版
発売日 :2009年07月
販売価格:3,500円 (税込:3,850円)

構造設計者が悩みである構造スリットの扱い。これをJSCAが参考書として、発行した事により、構造スリットについては、これの書籍がスタンダードとなっています。人気の書籍です。


第5位 フリーソフトで学ぶ建築構造計算 Building Editor


野家牧雄/著
出版社名:丸善プラネット
発売日 :2011年01月
販売価格:2,600円 (税込:2,860円)

2007年にストラクチャー社が一貫構造計算プログラムビルディング・エディタをフリーソフトとして公開しました。この書籍はこのビルディング・エディタのマニュアル的な扱いで売れました。


第4位 実務から見た鉄骨構造設計


上野嘉久/著
出版社名:学芸出版社
発売日 :2008年09月
販売価格:9,700円 (税込:10,670円)

ご存知、上野先生の「実務から見た」シリーズの鉄骨編です。長い間、構造設計者の中で愛読された構造参考書です。


第3位 鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説


日本建築学会/編
出版社名:日本建築学会
発売日 :2018年12月
販売価格:6,800円 (税込:7,480円)

通称、RC規準です。どの構造形式でも必ず、RC部材はあります。構造設計者であれば必ず、読んでいる設計基準です。平成の時代においては1991年、2010年、2018年に改定されています。


第2位 手計算で解けるやさしい建物の振動


植田邦男/著
出版社名:アットワークス
発売日 :2009年07月
販売価格:2,000円 (税込:2,200円)

構造設計者であれば、いつかはと思う振動解析。これを簡単に説明した書籍であり、長い間、人気の書籍となっています。


第1位 実務から見たRC構造設計


上野嘉久/著
出版社名:学芸出版社
発売日 :2008年12月
販売価格:8,500円 (税込:9,350円)

第一位は同じく、上野先生の「実務から見た」シリーズのRC編です。2008年以降、改定されていないので、やや古い感じがしますが、40歳以上の構造設計者であれば、バイブルであった書籍です。

尚、2019年の建築構造関連書籍の人気ベスト10は、コチラです。
http://arc-structure.sakura.ne.jp/7andy.htm#best
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2019年12月19日

大和ハウス、建築資格の実務経験偽装。構造設計一級建築士は大丈夫か?

一級建築士の合格発表の日におかしなニュースが出てきた。





大和ハウスが国家資格「施工管理技士」の試験で、社員349人が不正に合格していたと発表した。受験には一定期間の実務経験が必要だが、会社がチェックをせずに「証明書」に押印していた。国土交通省によると過去最大規模の不正といい、今後、合格を取り消し、受験を最長3年間禁止するとした。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191219-00000036-asahi-soci

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何故、このような事を会社ぐるみで行ったかと言うと、10年程度前だろうか、建設業法が改正され、一定規模以上の建物は専任の技術者を配置しないとならないとなった事が発端と考える。

とにかく、名前だけでも資格者(一級建築士または施工管理技師)の数を揃えていないと建物の施工が出来ない、受注も出来ない事になる。
事実、この当時、各社で引退した技術者の取り合いとなっていた。中途で数が揃えられない分、社内の建築技術者以外の社員に資格を取らせていたのか。

しかし、はっきり言って、この程度で資格取消になるのかと思う。試験には合格したわけだし。
昔から、ゼネコンでも事務系社員で建築士に合格してる人もたくさん居た。

何が大きく問題視されたのだろうか?

国家資格の質を保つためだろか。

建築資格は、日建学院を始めとする資格学校により、試験対策が確立されている。実務経験よりも真面目に資格学校に通った方が資格取得の近道である。建築士を取得したが、全く設計出来ない、やったことないとの人も多数、居る。
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構造設計一級建築士も同じである。私の 廻りにも構造設計を全くやったことないのに合格してる人が何人か居る。

これから、実務経験のチェックが厳しくなるのであろう。

図面や計算書を提出し、質疑されたりするのだろうか?
だが、確かな資格者を確保するには、筆記試験よりも確実かもしれない。





明日の構造設計一級建築士の発表は大丈夫だろうか?実務経験の確認などで延期になったりはしないか。

posted by 建築構造設計べんりねっと at 20:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記