2018年07月16日

土砂災害、構造設計者に出来ること

仕事の関係で広島に行った際に今回の西日本豪雨の被害状況を確認してきました。

道路は至るところが通行止めで確認出来たの は限りた場所でしたが、深刻な土砂災害となっています。進入出来なかった場所は更に酷い被害となっていることでしょう。
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被災にあわれた方に心より、お見舞い申し上げます。

さて、このような豪雨、土砂災害に構造設計が出来ること、考えなければならないことは何でしょうか?





現地を見て、一つ気になった事があります。
それは石積、間知ブロックによる土留め、擁壁です。今回の西日本豪雨でも崩壊したものが多数ありました。
特に気になったのは盛土をした部分を石積、間知ブロックで処理してる擁壁です。

ご存知の通り、石積、間知ブロック擁壁は、その形状が構造計算にて、決定するものでなく、高さ、条件に応じた仕様規定で設計されています。

この条件の確認が安易に判断されていないでしょうか?

構造計算ではなく、標準断面で計画するため、構造計算者が関与することなく、計画されているものも多数あります。また、標準断面によるので行政の審査も簡易です。

構造設計に関わっている人であれば、土質、上載荷重、背面土の状態(切り土、盛り土)、基礎下地盤に大きく影響されるのは分かっていますが、石積、間知ブロック擁壁はこれらに対し、曖昧に計画されています。

このような性能が曖昧な構造物の依頼は断る構造設計者もいることでしょう。
「条件に合わせて、標準断面から選択するだけですから、そちらでも出来ますよ。」と

石積、間知ブロック擁壁は地震の際にも被害を受けているものも少なくありません。

擁壁の被害は、その上の建物にまで影響するので深刻なものとなります。現実的には建物を作り直さないと擁壁を修復できないことも多くあります。

今回のような土砂災害を防止するためには、擁壁計画、造成計画にも我々、構造設計者が積極的に関与すべきではないでしょうか
posted by 建築構造設計べんりねっと at 09:03| Comment(0) | TrackBack(0) | レポート