2016年07月28日

構造設計の適正価格とは?あなたは、いくらで請けていますか?

構造設計料金の適正価格と言うのはどのくらいでしょうか?
私は発注される側にも発注する側にもなった事がありますが、未だにわかりません。何社かに見積もりをとっても、1.5倍もの金額差があったりする事も良くあります。

発注される側の考えとしても、知り合いの構造事務所の方とも話しますが、同じ意見です。発注元によって、単価が大きく違う事があるとのこと。

もちろん、発注する側としたら、同じ品質であれば、安い方が良い。発注される側であれば、高い方が良いに越した事はない。

構造設計料金の単価とは、どのくらいなのでしょうか?

構造設計料金を決める要素としては一般的に以下がありますが、それぞれの要素に対して、実状はどうでしょうか?

@床面積(施工床面積)
まずは建物規模を示す床面積です。床面積、つまり建物規模が大きければ、それだけ、設計の手間も増えます。
発注する側も床面積が大きいと建物の請負金額も高く、予算にも余裕があるので高い発注が出来る。
構造事務所側としても、高い料金を請求しやすい。

ですが、実際はどうでしょうか?面積、階数が多くてもマンションのように同じ形状が並ぶ建物は床面積が変わっても手間は変わらない事も多い。階数が増えれば、それだけ、確実に検討が必要な箇所(断面)は増えますが、同じ形状が平面的に増えた建物であれば、手間は増えません。このような建物は、一番割の良い仕事でしょう。

建物規模は構造設計一級建築士関与の有無にも関わります。構造一級関与対象外の規模ですと資格のない安く請け負う事務所も出て来るので単価は下がる傾向です。

A適判の有無
適判制度が始まって以来、適判対応を構造設計料金に加算する事務所も多くなっています。
適判制度が始まった当初、多くの手間、時間がかかったイメージが未だに業界にはあり、この要素で料金が高くなるのは致し方ないとの見方があります。

今となっては適判にも慣れ、特別に多くの手間がかかる事もありません。
構造設計事務所側にとっては良い事です。


B難易度
形状が複雑な建物の場合、面積単価に割り増しの係数がかけられる事があります。
当然、複雑な建物であれば手間も増え、技術も必要になります。

では、難易度が高い、高い技術力が必要な建物とはどのような形状でしょうか?

応答解析が必要な超高層、免震・制震は誰でも設計出来る訳でなく、設計料金に割増がかかるのは誰でも納得する。

では他にはどんな形状の建物が難易度が高く、特殊な技能を必要とするのか、考えてみた。

ピロティ?偏心が大きく、保有耐力を納めるのに苦労する建物?混構造???
手間はかかりますが、設計基準もあり、普通の設計です。特殊な技能が必要とは言いがたい。

要は特別難しくはないが、手間がかかる建物。

構造事務所側が、このような建物で高い設計料金を請求するには、如何に難しいかをアピールする必要がある。
意匠事務所相手なら、それも通用するが、構造設計者が居る発注元だとそれも難しい。


Cその他
その他と書きましたが、構造事務所側が考慮するもう一つのポイントとしては、如何に仕事をスムーズに進められるかです。

結局のところ、構造設計にかかるコストとは如何に効率良く出来る仕事かです。難易度よりもスムーズに進まず、時間を取られる仕事の方が困る。

具体的には以下のようかケースです。
○変更が多い。
 要因としては注文住宅のように一般のお客様の要望を聞かないとならないケース、発注先の担当者が能力がなく、手戻り、余計な仕事が多いケース。
○未決事項が多い仕事
 例えば、地盤調査が未実施など決まっていない事が多い仕事は、途中に空いてしまう時間が出来る。やはり、一気に設計を終えた方が効率が良い。

さてさて、では構造設計の適正料金はどのように判断したら、良いか?
結局のところ、一品生産である構造設計に適正料金をつけるのは難しい。

発注する側としては、複数の構造設計事務所に見積もりを依頼し、比較するしかないだろう。
ただし、安くても能力の低い構造設計事務所もあるのでその見極めが出来ない発注者は平均的な金額の事務所に依頼するのが無難であろう。

発注される側、構造設計事務所としては、他社の金額を比較する事もなかなか出来ない。
「他の事務所は、いくらで請けているのだろう?」
どの事務所も気になるところだろう。
しかし、それがわかった所で長く付き合いのある発注元に対しては単価を上げるのも難しい。
割の良い仕事を多くするには、新しい発注元を探すのが、一番効果があります。
最初の仕事から、やや高い金額を提示する。それで請けてもらえたら、ラッキー程度で。
ただし、それで請けた仕事は迅速に丁寧に行う。
そのような対応を行えば、発注元も高いと思いつつも最後は満足する。
このようになれば、継続的に高い単価で仕事が出来るようになるでしょう。

posted by 建築構造設計べんりねっと at 08:43| Comment(0) | コラム

2016年07月22日

構造設計に本当に役立つ人工知能AIの利用方法

様々な分野で話題になっている人工知能AI。構造設計に本当に役立つAIとは。

建築構造の分野でも人工知能AIの取り組みが研究されています。ネットで探しただけでも幾つか見つかります。

日本建築学会「建築構造の技術革新と人工知能[若手奨励]特別研究委員会」
https://www.aij.or.jp/tokubetukenkyuuiinkai/t100-16.html

一方、人工知能AIを批判する立場の意見もあります。

雑誌「建築技術」構造設計者が人工知能に置き換わることなく、・・・。
http://www.k-gijutsu.co.jp/user_data/packages/default/pdf/nenkan.pdf

人工知能AIにより、我々、建築構造設計業界はどのような事が出来るようになるのでしょうか?

一番先 に思いつくのは、人工知能AIにより、自動的に構造設計が出来るようになる。これは誰でも思いつく事ですが、柱梁の位置を決めると言う構造計画を行えば、BIMと今の技術で十分に実現可能です。
ただ、BIMがイマイチ普及しない要因の一つである入力が膨大になると言う事を解決する必要があります。これもAIで解決出来るかもしれませんが。

本当に役立つ人工知能AIの利用方法は、確認申請対応、適判対応です。真面目に言っています。(笑)
人工知能AIの特徴として、「学習」と言う機能があります。

私が考えるシステムとしては、適判の指摘事項をOCR技術(光学式文字認識)により認識し、回答を作成する。その為に端末に接続されたAIが過去の対応方法を学習し、最適な回答を導き出す。
一人の対応であるとデータ数も少ないので同じような目的を持った設計者が共同でデータの蓄積を行い、このビックデータから、機関、担当者ごとの傾向を導き出し、最適な対応を行う。

これで構造設計者は、本来のクリエイティブな仕事に集中出来る。

どうですか?(笑)







posted by 建築構造設計べんりねっと at 21:24| Comment(0) | コラム

2016年07月18日

建築構造設計業界に物申したい方、コラム募集

建築構造設計業界に物申したい方、『建築構造設計べんりねっと』では、建築構造に関するコラムを募集します。
今や、ブログやSNSで自分の意見を気軽に発信できる時代ですが、それが多くの人に伝える事が出来るかと言うとこれだけ、ネット媒体が乱立しているなか、難しい。

『建築構造設計べんりねっと』で掲載すれば、多くの業界関係者の目に止まります。

形式はWord形式、テキスト形式のどちらかでトップページの右下にあるアドレス宛てにお送り下さい。画像を掲載したい場合は合わせてお送り下さい。
こちらでウエブサイトの形式(HTML形式)に変換し、掲載します。
内容は建築構造に関する事であれば、なんでもかまいません。

・建築構造設計業界に意見したい
・建築基準法、各種設計基準についても疑問
・新しい構造方法の提案。
などなど。

※内容によっては掲載をお断りさせて頂く場合がありますのでご了承下さい。

原則、A4サイズで一枚程度以上の文量をお願いします。

ふるってご応募下さい。

posted by 建築構造設計べんりねっと at 11:32| Comment(0) | ニュース